COLUMNコラム

民泊リフォームで使用できる補助金8選|採択のポイントも

「民泊をはじめるためのリフォーム、使える補助金はある?」
「補助金を採択されるためには、どうしたらいい?」

そんな疑問をお持ちではありませんか?

本記事では、民泊をこれからはじめる方に向けて、2024年最新の使用できる補助金を紹介していきます。

また、民泊リフォームで補助金申請を採択してもらうためのポイントも解説します。

これから民泊をはじめたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。


目次

1.2024年最新|民泊リフォームで使える補助金6選

2024年最新の民泊リフォームで使える補助金は、以下の通りです。

・小規模事業者持続化補助金
・宿泊施設サステナビリティ強化支援事業
・各自治体での補助金
・住宅省エネ2024キャンペーン
・事業再構築補助金 成長分野進出枠(通常類型)
・事業再構築補助金 コロナ回復加速化枠(通常類型)

それぞれ順に詳しく紹介していきます。

(1)小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、持続的な経営をしたい小規模事業者の販売開拓の取り組み、業務の効率化を目指すための費用を補助してくれる制度です。

採択率は安定して60%程度あり、商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組むことができるのがポイントです。

担当者と随時相談しながら申請を進めることができるため、初心者の方にも向いています。

民泊経営では、水回り設備の設置工事などにかかる外注費や、エアコンや空気清浄機などの機械設置などの費用で補助金を利用可能です。

また、小規模事業者持続化補助金は継続的に開催される補助金です。

時期によっては締め切りが終わっているケースもあるため、その際には新規募集の発表を待ちましょう。

小規模事業者持続化補助金の詳細は以下の通りです。

補助上限額50万円〜200万円
補助率2/3
条件以下の全ての要件を満たす方が補助対象者となる
・資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%株式保有されていないこと(法人のみ)
・直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
・持続化補助金で採択を受けて、補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める様式第14「小規
模事業者持続化補助金に係る事業効果及び賃金引上げ等状況報告書」を、原則本補助金の申請までに受領されたものであること。
・「卒業枠」で採択され事業を実施した事業者ではないこと。
公式サイト小規模事業者持続化補助金公式サイト

(2)宿泊施設サステナビリティ強化支援事業

宿泊施設サステナビリティ強化支援事業は、宿泊施設のサステナビリティ向上のための支援事業です。

宿泊施設における省エネ型空調や二重サッシ、太陽光発電、蓄電設備、節水トイレなど省エネ設備等の導入に要する経費の一部を助成してくれます。

民泊経営では、省エネ設備はもちろん、節水トイレや照明機器、その他省エネ対策に必要な設備、備品に関する費用を申請可能です。

また、宿泊施設サステナビリティ強化支援事業は、補助金の交付決定日から令和7年2月28日までが補助対象経費の精算期限です。

期間内に補助事業を完了できなかった場合は、補助金の交付を受けられない可能性があるため注意しておきましょう。

宿泊施設サステナビリティ強化支援事業の詳細は、以下の通りです。

補助上限額1000万円
補助率1/2
条件・旅行者が毎年一定数訪れている、または今後訪れると推定されることが前提条件

また、宿泊業の高付加価値化のための経営ガイドラインに基づく登録制度において、「高付加価値経営旅館等」の登録を受けた施設の申請が優先となります。
公式サイト宿泊施設サステナビリティ強化支援事業公式サイト

(3)住宅省エネ2024キャンペーン

住宅省エネ2024キャンペーンとは、住宅省エネ化を支援するための4つの事業の総称のことです。

こちらは、家庭の省エネを強力に推進するための施策として、子育てエコホーム支援事業や先進的窓リノベ2024事業、給湯省エネ2024事業、賃貸集合給湯省エネ2024事業の4つの補助金があります。

賃貸集合住宅のオーナーが使用できる補助金もあるため、マンションを民泊として貸し出す方にもおすすめ。

こちらの記事で詳細を解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

(4)事業再構築補助金 成長分野進出枠(通常類型)

こちらは新型コロナウイルス感染症が流行する前に創業している人が対象で、コロナ禍により経営が低迷気味の事業者を応援するための補助金です。

事業再構築補助金成長分野進出枠(通常類型)は、新型コロナウイルス感染症の影響がある中、時代の変化に対応するため成長を行う中小企業等の事業再構築を支援するための補助金です。

事業再構築補助金では、従業員数によって補助金が変わってきますが、最低でも100万円の補助が受けられます。

民泊経営では、空き家を民泊にするためのリフォーム・リノベーションにかかる建築費などを、事業再構築補助金として申請できます。

また、事業再構築補助金は、定期的に開催される補助金のため、応募が終わってしまった場合は次回開催を待ちましょう。

事業再構築補助金(成長枠)の詳細は、以下の通りです。

補助上限額従業員数
20人以下:100万円~1500 万円(2000万円)
21~50人:100万円~3000 万円(4000万円)
51~100人:100万円~4000 万円(5000万円)
101人以上:100 万円~6000 万円(7000万円)
短期に大規模な賃上げ(事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45円、②給与支給総額+6%を達成すること)を行う場合は()内の金額を、補助金として受け取ることが可能
補助率中小企業:1/2
中堅企業:1/3
短期に大規模な賃上げを行う場合は中小企業2/3、中堅企業1/2の補助率となる
条件・事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること
・事業計画を金融機関等や認定経営革新等支援機関と策定し、確認を受けていること
・付加価値額を向上させること

また、その他にも市場拡大要件、市場縮小要件などが定められている
公式サイト事業再構築補助金(成長枠)公式サイト

(5)事業再構築補助金 コロナ回復加速化枠(通常類型)

こちらは新型コロナウイルス感染症が流行する前に創業している人が対象の補助金となります。

事業再構築補助金コロナ回復加速化枠は、今なおコロナの影響を受け、コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者や、事業再生に取り組む事業者の事業再構築を支援するための補助金です。

コロナ回復加速枠は通常類型と最低賃金類型の2種類がありますが、民泊経営では通常型での申請となります。

民泊経営では、民泊へリフォームするための建物の建築や改修、建物の撤去費用などが補助対象の経費です。

従業員が5人以下でも最大1000万円の補助金を受け取れるため、条件に当てはまる方は申請してみてください。

また、事業再構築補助金コロナ回復加速化枠は定期的に開催される補助金です。

募集は時期によって締め切られている場合もあるため、こまめに公式サイトを確認しておくようにしましょう。

事業再構築補助金コロナ回復加速化枠の詳細は、以下の通りです。

補助上限額従業員数
5人以下:100万円~1000万円
6~20人:100万円~1500万円
21~50人:100万円~2000万円
51人以上:100万円~3000万円
補助率中小企業:2/3
ただし、従業員数5人以下の場合は400 万円、従業員数6~20 人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは3/4となる

中堅企業:1/2
ただし、従業員数5人以下の場合400万円、従業員数 6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは2/3となる
条件・事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること
・事業計画を金融機関等や認定経営革新等支援機関と策定し、確認を受けていること
・付加価値額を向上させること
公式サイト再構築補助金公式サイト

(6)各自治体での補助金

上記で紹介した補助金のほかに、各自治体での補助金を利用できる場合もあります。

ここでは、神奈川県を例として民泊に使用できる補助金を紹介します。

神奈川県小田原市では、民泊のリフォームなどを含む小田原産木材を使用した建築、木質化により木材を積極的かつ効果的に活用する取り組みに対して補助金を出す『民間建築物小田原産木材利用促進事業費補助金』制度があります。

また、民間建築物小田原産木材利用促進事業費補助金は、令和7年2月28日までに事前相談、交付申請を行った方が対象です。

予算に達し次第受付を終了するため、補助金申請をお考えの方は早めに申請をしておきましょう。

民間建築物小田原産木材利用促進事業費補助金の詳細は以下の通りです。

補助上限額200万円
補助率1/2
条件・小田原産木材を使用することでPR効果が見込まれる、多くの市民等が利用する市内の民間建築物
・市内の対象建築物の所有者又はその対象建築物で事業を行う法人、もしくは個人が対象
公式サイト小田原市公式サイト

民泊を始める市町村で補助金などの取り組みは行われているか、まずは市役所などに問い合わせてみるのがおすすめです。

2.民泊に利用可能なシステムに関する補助金2選

ここでは、民泊に利用可能なシステムに関する補助金を紹介します。

セルフチェックインシステムやキーレスシステムなど、業務を効率化してくれるシステム導入をお考えの方は、参考にしてみてください。

(1)中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化投資補助金は、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押するため、人手不足解消に効果がある汎用製品を導入する費用の一部を補助してくれる制度です。

IoTやロボットなどの人手不足解消に効果のあるものが対象になるため、民宿ではセルフチェックインシステムやキーレスシステムなどの導入にかかる費用が対象になります。

導入を支援する販売事業者が申請や手続をサポートしてくれるのが特徴です。

また、中小企業省力化投資補助金は、2024年8月9日より、応募・交付申請は随時受付に変更になっています。

随時受付は当面の間となっているため、補助金利用をお考えの方は早めに申請するようにしましょう。

中小企業省力化投資補助金の詳細は以下の通りです。

補助上限額従業員数5名以下:200万円(300万円)
従業員数6〜20名:500万円(750万円)
従業員数21名以上:1000万円(1500万円)

賃上げ要件を達成した場合は、()内に補助金が引き上げられます
補助率1/2以下
条件補助対象としてカタログに登録された製品等を導入することが条件
公式サイト中小企業省力化投資補助金公式サイト

(2) IT導入補助金

IT導入補助金は、さまざまな経営課題を解決するためのITツール導入を支援するための補助金制度です。

通常枠やインボイス枠、セキュリティ対策推進枠など5つから目的に合致するものを選ぶことが可能です。

「デジタル化をどのように進めたら良いか分からない」という方は、専門家とのリモート相談も活用できます。

民泊経営では宿泊予約システムや決済システム、会計システムの導入などが対象になり、補助金申請が可能です。

また、IT導入補助金は、枠ごとに申請期限が決まっています。

確定している募集回のスケジュールは公式サイトにて好評されているため、確認しておくようにしましょう。

IT導入補助金の詳細は以下の通りです。

補助上限額5万円〜450万円
申請する枠によって異なる
補助率2/3~1/2
条件・交付申請時点において、日本国内で法人登され、日本国内で事業を営む法人又は個人であること
・交付申請の直近月において、申請者が営む事業場内の最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上で
あること
・gBizIDプライムを取得していることなど

また、業種によって資本金の額又は出資の総額が3億円以下であること、など細かい条件が決められている
公式サイトIT導入補助金公式サイト

3.民泊リフォームの補助金を採択されやすくするポイントは?

民泊リフォームの補助金を採択されやすくするポイントは、以下の通りです。

・自社の創業の経緯、経営者の理念などを記載しておく
・行いたい事業に合致する(補助金の趣旨に合う)事業であることをアピールする
・社会や地域、環境に対して貢献できるポイントを伝える
・審査員に疑問を持たせない細かな業務計画を作成する
・補助金を受けた後に実行するための人材の確保ができている
・補助金を受け設備を導入することによって事業の発展がどのくらい見込めるかを説明する

当たり前ですが、どんなに補助金制度があっても、採択されなければ利用することができません。

補助金を採択してもらうためには、自社の創業の経緯や、どんなビジョンを持っているかなどを伝えることで信頼度をアップすることが期待できます。

また、社会や地域、環境に対して貢献できる会社なのか、補助金の趣旨に合っている事業であるかどうかも重要です。

そのため、補助金を受けて利益が出せるのか、顧客はどのように獲得するかまで先を見据えた計画書を作成することがポイントです。

「なぜその補助金制度があるのか」「補助金を設けた政策的な目的はどのようなものなのか」を理解し、制度の趣旨に合う内容を行うことを申請書類の中で説明しておきましょう。

一方で、当たり前ではありますが書類の不備などは無くし、目的を明確に期限を守って申請するようにしましょう。

FINDでは、専属のFPが在籍しているため、民泊リフォームにかかる費用予算の相談から、税金、補助金制度などについても詳しくお話しさせていただきます。

より効果的な民泊施設を目指すなら、ぜひFINDにご相談ください。

民泊リフォームならFIND

FINDは神奈川県川崎市に本社を構える、リノベーション、リフォーム、不動産売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで行うリノベーション会社です。

FINDでは、民泊にも利用できるおしゃれで個性的な実例が数多くあるため、気になる方はこちらから覗いてみてください。

FINDのリノベーションでは、建築家、プランナー、設計士、不動産のプロ、FPがチームになって理想の住まい造りのお手伝いを行わせていただきます。

まずはお気軽にお問い合わせください。

海老澤 知絵

ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者