COLUMNコラム
- 2022.11.09
- リノベーションのお金
リフォームの坪単価はどのくらい?平均予算から減税制度まで解説
「リフォームをしたいけど、どのくらいの費用がかかる?」
「リフォームの坪単価はどのくらいなんだろう?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
本記事ではリフォームの坪単価から変動要因、築年数ごとのリフォーム費用の相場まで詳しく解説します。
また、省エネリフォームや補助金についても紹介しているのでこれからリフォームをお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
1.フルリフォームの坪単価
戸建てフルリフォームの坪単価は60~100万円/坪、マンション等集合住宅の坪単価は50~65万/坪となっています。
フルリフォームを計算する際は、基本的に坪単価よりも㎡単価を使われる場合が多く、㎡単価だと戸建住宅で8~30万/㎡、マンションで15〜20万/㎡です。
間取りや建物の築年数によって坪単価は大きく異なりますので、以下で坪単価が上がる要因を詳しく紹介していきます。
また、フルリフォームを行う場合には『住宅の修繕・改築』『内装のフルリフォーム』どちらをメインにするかによっても金額が変わってきますので、注意しましょう。
2.坪単価の変動要因
坪単価は家の状態や選ぶ不動産会社によっても変動してきます。
リフォームの坪単価が変動する大きな要因は以下の5つ。
・リノベーション・リフォーム会社による坪単価の変動 ・マンションの階数による坪単価の変動 ・平米数による坪単価の変動 ・最新の設備導入による坪単価の変動 ・木造住宅リフォームによる坪単価の変動 |
順に説明していきます。
(1)リノベーション・リフォーム会社によって坪単価は変わる
リフォームの坪単価は、リノベーション・リフォーム会社により変動します。
一概にリノベーション会社といっても、その会社の規模によって管理費や人件費、原価の仕入れ値も様々。
大手会社であれば、大量仕入れで安くなる場合もありますが、坪単価だけでなくその後のアフターサービスやメンテナンスが充実しているかどうかも重要です。
また、坪単価が安く見える会社でもその他の費用を含めると高額になってしまう場合もありますので、注意しましょう。
(2)マンションでは階数によって坪単価が上がる
マンションやアパートでのリフォームをする場合は、階数が上がるほど坪単価も高くなる傾向にあります。
その大きな理由としては、階数が高い分資材の搬入や工事の人たちの移動に時間と手間がかかることです。
マンション等の高層階リフォームでは下の階のリフォームに比べ坪単価が高く、エレベータのサイズによっては使用設備や機材が限られる場合もありますので注意しましょう。
(3)平米数によって坪単価は上がる
リフォームを行う住宅の平米数が広ければ広いほど、坪単価も上がってきます。
広い住宅では使用する資材や必要な人件費等も増えてきますので、リフォームの総額は平均より高くなる場合が多いです。
また、リフォーム工事に時間がかかる場合はその分坪単価も高額になります。
一般的な住宅の広さは一戸建て住宅で『100.8㎡〜126.8㎡(坪数30〜38)』、マンション等の集合住宅では4人世帯当たり『95㎡〜112㎡(坪数28〜33)』となっています。
平米数が広ければ坪単価も上がり、リフォーム期間長くなることが予想されますので平均より高い平米数の方は注意しておきましょう。
(4)最新設備の導入で坪単価は上がる
入れ替えたい設備が最新のものや高グレードのものを選ぶと、その分リフォームの坪単価も上がります。
設備交換工事をする際は、設備グレードの価格だけではなく配管工事費用などの料金も必要になるので注意しておきましょう。
また、リフォームで設備交換を行う際には坪単価だけではなく、工賃や設備の価格を事前に確認しておくと安心です。
(5)木造住宅リフォームで坪単価が上がるケースも
木造住宅をリフォームする場合は、柱や漆等の木材の劣化によって坪単価が上がるケースもあるので注意しましょう。
基本的に木造住宅は、鉄筋コンクリートや鉄骨の住宅に比べて坪単価は安くなっていますが、築年数の経過によって修繕や補修が必要になった場合は坪単価が高くなる場合も。
中古住宅を購入してリフォームをしたいとお考えの方は、まず住宅の基礎部分をホームインスペクション等を利用して確認しておくと安心です。
FINDではホームインスペクションサービスもリノベーションと合わせて承っています。
住宅の状態を実際に目でみて専門家の観点から診断を行い、さらに最適なリノベーションプランの提案が可能です。
リフォーム・リノベーションでお悩みの際はぜひFINDにご相談ください。
3.築年数ごとのリフォーム費用相場
リフォームをする場合は、築年数の経過によって工事が必要な箇所も増えていきます。
築年数ごとのリフォーム費用の相場を以下に分けて紹介します。
・築5〜9年の費用相場 ・築10〜14年の費用相場 ・築15〜19年の費用相場 ・築20〜24年の費用相場 ・築25〜29年の費用相場 ・築30年以上の費用相場 |
順に説明していきます。
(1)築5年〜9年のリフォーム費用相場
築5年〜9年のリフォーム費用相場は、約10〜20万円。
築浅なこともあり、家の状態も悪くないことから住宅全体のクリーニングや畳等の劣化箇所の交換のみで済むケースが多いです。
もちろん、大掛かりな設備交換等を行った場合は10万円以上の費用が必要になる場合も。
基本的な生活を送るためのリフォームであれば、低価格で済ませられます。
「まだリフォームはしなくても大丈夫かな」と考えた場合でも、後々不具合が大きくなって高額なリフォーム費用が必要になるケースも。
住宅の中で気になる部分を見つけた時には、なるべく早めに対処しておきましょう。
(2)築10年〜14年のリフォーム費用相場
築10年〜14年のリフォーム費用相場は、約50万円〜200万円。
築10年を経過すると、屋根や外壁等の塗装部分に痛みや劣化がでてきます。
そのため、一戸建て住宅の場合は外壁塗装工事だけで150万円程度になるケースも。
マンション等は管理会社で外壁については修繕してもらえますので、クロスの張替えやトイレの交換等、50万円程度で済むケースもあります。
(3)築15年〜19年のリフォーム費用相場
築15年〜19年のリフォーム費用相場は、約60〜350万円。
築15年を経過した住宅では外壁はもちろん、水回りの設備等に不具合がでてくるケースも多くあります。
そのため、トイレや洗面所、お風呂等の設備交換リフォームを行うと高額になる場合も。
水回りなどの設備は不具合を見つけたタイミングで適切なリフォームを行うことで、今後のリフォーム費用が安くすむことが期待できます。
(4)築20年〜24年のリフォーム費用相場
築20年〜24年のリフォーム費用相場は、約100万円〜500万円。
築20年を超えた物件では、住宅の内装から外装、水回り設備まで様々なところに不具合が発生します。
そのため、大規模な工事が必要になるケースも多くリフォーム費用も高額になります。
外壁塗装や屋根の補修だけでも100万円は超えてしまう場合が多いので、その他にクロスの張替えや水回りの設備交換を行うと500万円ほど必要になる場合も。
築20年〜24年の間は家全体の設備状態を確認してみるのがおすすめです。
(5)築25年〜29年のリフォーム費用相場
築25年〜29年のリフォーム費用相場は、約300万円〜600万円。
築25年を超えた住宅では、その家に暮らす人のライフスタイルも大幅に変わってくることから将来に備えたリフォームが必要になるケースが多くあります。
例えば「子供が巣立ったので、子供部屋をなくして広いワンルームにしたい」「両親との同居を考え出し、2世帯で暮らせる住宅にしたい」「バリアフリーを意識したリフォームを行いたい」等、選択肢は様々。
間取り変更や将来に備えたリフォーム工事は大掛かりな内容になりますので、費用も高く工事期間も長くなる場合があります。
築25年を超えた物件では将来を見据えたリフォームを行ういいタイミングでもありますので、慎重に生活スタイルに合ったリフォーム内容を検討してみるのもおすすめです。
(6)築30年以上のリフォーム費用相場
築30年以上のリフォーム費用相場は、500万円〜2000万円。
木造住宅の場合、築年数が30年以上経過しているとシロアリ等の被害で柱や壁などが破損しているケースも多くあります。
リフォームをするより建て替えをした方がいい場合もありますので、リノベーション会社に住宅の状態を見てもらってから工事内容を考えるのがおすすめ。
マンション等の集合住宅であれば、内装のフルリフォームだけで済む場合が多いので500万〜1000万円でリフォームを行えます。
また、築浅の時に必要なリフォームを積み重ねていくことによって次のリフォーム代金は安く済む傾向にあります。
住宅は定期的なメンテナンスが必要不可欠。
なるべくこまめに手をかけることによって、リフォーム費用の総額が安くすむ場合も。
リフォームの必要性を感じたら先延ばしせずに、できる場所から手をかけてあげることで長く安心して暮らせる住まいになりますよ。
4.リフォーム箇所ごとの費用目安
いざリフォームをしようと考え見積もりをもらっても「リフォーム箇所ごとの詳しい料金が適正価格なのか分からない」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?
リフォーム箇所ごとの詳しい平均費用は以下の通りです。
間取り変更 | 約60万円~200万円 |
屋根・外壁 | 約100万円~300万円 |
床・クロスの張替え | 約20万円~50万円 |
キッチン | 約50万円〜120万円 |
浴室 | 約60万円〜120万円 |
トイレ | 約14万円〜32万円 |
リフォームの平均費用は使用したい木材や材質、グレードによって価格が変動してきます。
見積もりを見比べる際は、業者ごとに同じ工事内容で依頼し各工事の単価をしっかりと見比べましょう。
何回かに分けてこまめにリフォームをしたいとお考えの方は、家の雰囲気に統一感をもたせるためにも、なるべく同じリノベーション会社でリフォームをするのがおすすめ。
前回のリフォーム記録もあり業者さんとの信頼関係も築けるので、初めてリノベーション会社を探す際には長く信頼できるリノベーション会社を選ぶようにしましょう。
FINDでは一人ひとりのお客様と向き合い、最長で5年間の丁寧なアフターサービスと定期的なメンテンスを行っています。
長く安心して暮らせる住まいを実現するため、工事完了後でも不安なことや疑問点があればお気軽にお問い合わせください。
6.リフォームで利用できるローン・補助金
リフォームをする際には『ローン』や『補助金』の利用が可能です。
補助金はリノベーション会社で紹介してくれることもありますが、知らずにリフォームをして損をしてしまう場合も。
補助金の種類によって利用条件が違いますので、事前に確認しておくことでよりお得にリフォームを行えますよ。
(1)リフォームで利用できるローン
リフォームで利用できるローンは、各金融機関が提供している『リフォームローン』や住宅金融支援機構が提供する『耐震・バリアフリー融資』等があります。
また、中古住宅の購入と同時にリフォームを行う場合は『フラット35リフォーム一体型』のローンを活用することも可能。
フラット35リフォーム一体型は、住宅の購入資金と合わせてリフォーム資金も一緒に借りられ、固定金利と変動金利が選択できるローンです。
リフォームのローンは、住宅ローンと比較するとやや審査がゆるい傾向にあり審査が通りやすい傾向にあります。
その反面、金利は住宅ローンに比べ高く設定されている場合が多く借入可能な期間も最長10年〜15年と短いのが特徴です。
中古住宅の購入を考えている人は、なるべく住宅ローンの中にリフォーム費用も合わせておくと低い金利でリフォームを行うことができますよ。
リフォームローンや住宅ローンを利用しリフォームを行うと、一定の条件を満たした場合に所得税の減税を受けることができます。
リノベーション会社に相談しながら、合わせて減税制度についてもチェックしておきましょう。
FINDではお金のプロである専属FPが在籍しています。
リフォームの予算から補助金、減税制度についても詳しく解説をし、一緒に今後のライフプランの設計を行っていきますので、ぜひリフォームでお悩みの方はFINDにご相談くださいね。
(2)リフォームで使用できる補助金
リフォームで利用できる主な補助金3種類を紹介します。
お住まいの自治体によっては、各県や市で行っている補助金制度も合わせて利用できる場合もありますので、リフォームを行う前は一度市役所等に問い合わせておくのがおすすめです。
#1:こどもみらい住宅支援事業
こどもみらい住宅支援事業は、2022年から新たに導入された若い世代や子育て世代の住宅負担を減らし省エネ性能を有する住宅ストックを増やすことを目的とした制度です。
詳しい条件と補助金額は以下の通りです。
補助金額 | 5万円〜最大60万円 |
対象のリフォーム内容 | ・開口部の断熱改修 ・外壁、屋根・天井または床の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 |
条件 | ・子育て世帯 18歳未満の子(2003年4月2日以降に出生した)を有する世帯 ・若者夫婦世帯 申請時に夫婦であり、どちらかが1981年4月2日以降に生まれた世帯 |
対象期間 | 2022年10月31日までに工事完了・交付申請 |
#2:既存住宅における断熱リフォーム支援事業
既存住宅における断熱リフォーム支援事業は、環境省の断熱改修に対する補助事業です。
詳しい補助金額と対象のリフォーム内容は以下の通りです。
補助金額 | 補助対象経費の1/3以内 戸建て住宅の上限:120万円 集合住宅の上限:50万円 |
対象のリフォーム内容 | ・外壁や屋根、開口部などに高性能建材を使用したリフォーム工事 ・家庭用蓄電システム・家庭用蓄熱設備・熱交換型換気設備などを導入する工事等 |
対象期間 | 第一次:2022年3月14日~6月3日 第二次:2022年6月17日~8月10日 第三次:2022年9月12日~12月9日 |
また、補助金額の上限は工事内容ごとに制限のある場合もありますので利用をお考えの方は事前の確認が必要です。
#3:長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、子育てしやすい生活環境の整備や良質な住宅ストック等を図るために、性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援を行う事業です。
詳しい補助金額や条件は以下の通りです。
補助金額 | ・認定長期優良住宅型:200万円 ・高度省エネルギー型住宅:250万円 ・評価基準型住宅:100万円 三世代同居対応改修工事を実施する場合は、上記価格に50万円/戸加算されます |
対象のリフォーム内容 | ・省エネルギー対策工事 ・耐震壁の増設 ・三世代同居対応改修工事 ・子育てしやすい設備環境に関する工事 |
条件 | ・工事前にインスペクションを実施し、維持保全計画、リフォーム履歴を作成 ・リフォーム工事完了後に一定の性能基準を満たしている ・性能向上に資する改修工事、三世代同居対応改修工事、子育て世帯向け改修工事といった所定の工事を行う ・住戸面積、居住環境、維持保全計画の内容などが要件に適合している等 |
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FINDは神奈川県川崎市に本社を構える、リノベーション、リフォーム、不動産売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで行うリノベーション会社です。
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リフォームの予算や単価についてもお金のプロが詳しく解説していますので、必要書類から税金をなるべく抑える方法まで一緒に考えさせていただきます。
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ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者