COLUMNコラム
- 2023.05.01
- リノベーションのお金
先進的窓リノベ事業とは?概要と適用条件・注意点を解説
「先進的窓リノベ事業は、どんな工事が対象なの?」
「先進的窓リノベ事業を受けるためにはどうしたらいいの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
本記事では先進的窓リノベ事業の概要から対象者、補助金について詳しく紹介していきます。
また、先進的窓リノベ事業を利用する際に注意しておきたいポイントも解説!
これから先進的窓リノベ事業の利用をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
1.先進的窓リノベ事業の概要
先進的窓リノベ事業とは、経済産業省と環境省が行っている既存住宅における熱損失が大きい窓の断熱性能を高めることにより、断熱窓への改修工事による即効性の高いリフォームを推進する事業です。
熱損失が大きい窓の断熱性能を高めることによって、以下の効果を期待している事業となっています。
・エネルギー価格高騰への対応 ・冷暖房費負担の軽減 ・2030年度の家庭部門からのCO2排出量約7割削減への貢献 ・2050年ストック平均でZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保への貢献 |
先進的窓リノベ事業では、より多くの人に補助金を利用しながら断熱工事をしてもらうことで、未来のCO2削減やZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を期待している事業となっています。
ここからは対象条件や工事内容について、詳しく紹介していきます。
2.先進的窓リノベ事業の補助対象者
先進的窓リノベ事業の補助対象者は以下の2つを満たした人となります。
・窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をする ・窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること |
また、対象建築物は既存住宅であり、『リフォーム工事の工事請負契約日時点において、建築から1年が経過した住宅または過去に人が居住した住宅(現に人が居住している住宅を含む)』が条件。
既存住宅であれば、戸建、集合住宅等どちらでも補助金を受けられますので、対象になる方は公式ページで詳しく確認してください。
3.先進的窓リノベ事業の対象となる工事内容
先進的窓リノベ事業の対象となる工事では『メーカーが登録を申請し、事務局が一定の性能を満たすことを確認した製品』を利用して工事を行った場合が対象となります。
そのため、登録をして性能が確認された上での対象工事は以下のとおりです。
ガラス交換 | 既存窓のガラスのみを取り外し、既存サッシをそのまま利用して複層ガラス等に交換する工事 |
内窓設置 | 既存窓の内側に新しい窓を新設する または 既存の内窓を取り除き、新しい内窓に交換する工事 |
外窓交換カバー工法 | 既存窓のガラスを取り外し、既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付け、複層ガラス等に交換する工事 |
外窓交換はつり工法 | 既存窓のガラス及び窓枠を取り外し、新たな窓枠を取り付け、複層ガラス等に交換する工事 |
ドアや引戸交換は対象外となり、外気に接する住宅の開口部に設置する工事に限り上記の条件が有効になります。
また、先進的窓リノベ事業を受けるためには『補助額が5万円以上であること』が条件となっており、それ以下の少額の工事には適用されません。
店舗と併用している住宅等をお持ちの方は、住宅以外の部分の窓・ガラスの工は対象外ですので注意しておきましょう。
あくまでも、居住している既存住宅での工事が先進的窓リノベ事業の補助金給付対象となっています。
4.先進的窓リノベ事業の申請の流れ
先進的窓リノベ事業の申請では消費者が自ら申請する必要は無く、施工業者が申請を行います。
消費者は申請を行うことはありませんが、どのような手順なのかを知っておくことでスムーズに施工業者と連携を取ることが期待できます。
先進的窓リノベ事業での申請の流れは以下の通りです。
①先進的窓リノベ事業者に施工業者が登録を行う ②窓のリフォームを含む工事請負契約を先進的窓リノベ事業者と締結 ③工事着手 ④交付申請の予約(予約は任意ですが、行うことで事務局が補助額分の予算を確保しておいてくれる仕組みになっています) ⑤工事完了、引き渡し ⑥先進的窓リノベ事業事務局へ補助金の申請を施工業者が行う ⑦交付決定と振り込みのお知らせが消費者(または工事発注者)に届く ⑧施工業者が実績報告を行い補助金が還元される |
施工業者が行う交付申請の予約期限は2023年3月下旬遅くとも2023年11月30までとなっています。
また、補助金の還元については2種類あり、原則①が採用されます。
①補助事業に係る契約代金(最終支払に限る)に充当する方法 ②現金で支払う方法 |
詳しい条件については公式ページで確認をしてください。
5.先進的窓リノベ事業の申請期限
先進的窓リノベ事業の申請期限は、以下のようになっています。
工事請負契約日の期間 | 2022年11月8日~遅くとも2023年12月31日まで |
着工日の期間 | 窓リノベ事業者における登録申請日以降 |
先進的窓リノベ事業での、工事請負契約日の期間は遅くとも2023年12月31日までですが、上記で紹介した『予約期間』は遅くとも11月30日までが期限となっています。
また、先進的窓リノベ事業は予算の執行状況により期限が早まる場合もありますので注意しておきましょう。
断熱性能を高める窓のリノベーションをお考えの方は、早めの工事がおすすめです。
6.先進的窓リノベ事業の補助金と補助上限額
先進的窓リノベ事業の補助金は工事部分や使用するガラス交換用製品の種類(グレード)によって変わってきます。
ここでは下限から上限を紹介していますが、使用する製品によって金額は変わってきますので詳しくは公式ページを確認してみてください。
(1)先進的窓リノベ事業の補助金
先進的窓リノベ事業の製品ごとの補助は以下の通りです。
ガラス交換 | 4,000円〜48,000円(戸建て・低層中層集合住宅) |
内窓設置 | 30,000円〜124,000円(戸建て・低層中層集合住宅) |
外窓交換(カバー工法) | 51,000円〜183,000円(戸建住宅・低層集合住宅) 38,000円〜221,000円(中高層集合住宅) |
外窓交換(はつり工法) | 51,000円〜183,000円(戸建住宅・低層集合住宅) 52,000円〜221,000円(中高層集合住宅) |
補助金の価格は『住宅の建て方』『窓の性能区分(グレード)』『窓のサイズ』によって決まります。
性能区分とサイズは、対象製品に対してメーカーが発行する性能証明書に記入されていますので、参考にしてみてください。
また、先進的窓リノベ事業の対象となっていない製品や型番であっても、こどもエコすまい支援事業にて補助が受けられる場合もあります。
詳しくは『こどもエコすまい支援事業』の公式ページで確認してみてください。
(2)先進的窓リノベ事業の1戸あたり補助金上限額
先進的窓リノベ事業では、1戸あたり補助上限が『200万円まで』となっています。
同一住宅に複数回のリフォーム工事を行う場合も、補助上限額の範囲内で申請を行うことが可能。
ただし、それぞれの申請ごとにすべての補助要件を満たす必要がありますので、注意しておきましょう。
7.先進的窓リノベ事業の注意ポイント
先進的窓リノベ事業を受ける上で注意点を2つ紹介します。
先進的窓リノベ事業を受ける際には他の支援事業との併用について制限がありますので、事前に知っておくと安心です。
(1)こどもエコすまい支援事業との併用は条件に注意
先進的窓リノベ事業では、その他の工事の部分に『こどもエコすまい支援事業』との併用が受けられる場合があります。
注意しておきたいポイントは、2つの事業の補助対象である窓であっても、1つの窓が両方の事業でそれぞれ補助を受けることはできないということです。
先進的窓リノベ事業を受ける際には、すべての性能証明書が発行された窓について申請することで、最も有利な条件で補助金の交付申請を行うことができる予定となっています。
(2)他の補助金との併用に注意
先進的窓リノベ事業を受けた窓やガラスに対して、重複してその他の国の補助制度から補助を受けることはできません。
説明が重複してしまいますが、『ひとつの窓に対して、申請は1件のみ』受け付け可能となっています。
また、地方公共団体の補助制度によっては、国費が充当されていないものなら併用可能となっていますので、お住まいの自治体に相談してみるのがおすすめです。
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ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者