COLUMNコラム

500万円で行えるリフォーム事例8選!費用・成功ポイントを解説


「予算500万円で、どこまでリフォームできるだろうか」
「希望とするリフォームは500万円で実現できるのか? 」

リフォーム費用は高いイメージがあり、どこまで自分の理想が実現できるか不安ですよね。費用を500万円に設定した場合、LDKを含む水回りのリフォームが行えます。しかし、使用する内装材や機器のグレードを上げると、費用は跳ね上がってしまうため注意が必要です。

この記事では、より具体的に500万円以下のリフォームについて想像しやすいように、事例をもとに500万円で行えるリフォームを紹介します。費用の相場やポイントについても紹介するので、最後までこの記事を読んでリフォーム成功を目指しましょう。


目次

1.500万円で行えるリフォーム事例

「500万円でできるリフォームってどんなものがあるの? 」と感じている人が多いでしょう。そこで、FINDで行った500万円以下のリフォーム事例を8つ紹介します。実際に事例を見ることで、500万円で行えるリフォーム内容についてわかります。気に入った事例を見つけたら、リフォームの参考にしてください。

(1)家族が楽しく暮らせる木の風合いと白を基調にしたリノベーション

費用500万円
築年数
面積
区分/間取りRC造/3LDK

費用500万円の3LDKマンションリフォーム事例です。「みんなで料理をしたい」というコンセプトのもとリフォームを行いました。水回りは新しいものに一新、キッチンは壁付けだったものをL字の対面式に変更しました。リビングとの兼ね合いを何度も検討し、広々としたキッチンには、見せる収納と隠す収納も設置しています。寝室やトイレはアクセントクロスを使用し、遊び心を演出しました。

(2)マンションスケルトンリフォーム

費用500万円
築年数24年
面積
区分/間取りRC造/1LDK+WIC

費用500万円1LDK+WICマンションのリフォーム事例です。将来は賃貸にだすことを視野に入れたリフォームを行いました。キッチンは既存の設備が十分使用可能だったため、レイアウト変更して使用しています。寝室にはアクセントウォールを配置して、裏側に洋服や荷物を収納する場所を確保しました。LDKは天井の躯体を露出させ、オーク材のフローリングを採用したLDKがワイルドな印象を演出しています。

(3)床暖房を完備したこだわりの部分リフォーム

費用400万円
築年数10年
面積
区分/間取りRC造/2LDK

費用400万円の2LDKマンション部分リフォーム事例です。使える設備機器はそのまま流用し、内装のテイストを変更しました。床暖房完備のフローリングは、防音性能が高い床材を使用しています。こだわりのキッチンは、ステンレス製のオープンタイプを採用。ガラスを仕切りにしているため、解放感があり、家族の様子を見守れます。

(4)家族の会話がはずむ明るく開放的なリフォーム

費用400万円
築年数38年
面積60㎡
区分/間取りRC造/2LDK

費用400万円の2LDKマンションリフォーム事例です。LDとキッチンの壁を撤去し、開放感のあるLDKに変更しました。キッチンはステンレス製のオーダー品を採用しています。壁付けから一部対面キッチンにしたことで、家事をしながら家族と会話ができます。LDと書斎は、チークの無垢材をオイル塗装して床材に使用。一部壁をイエローに塗装したことで、明るく個性的な住空間になりました。

(5)北欧スタイルにこだわったリフォーム

費用400万円
築年数13年
面積60㎡
区分/間取りRC造/1SLDK+WIC

費用400万円の1SLDK+WICマンションリフォーム事例です。

(6)キッチンを中心とした間取りのリフォーム

費用450万円
築年数9年
面積
区分/間取りRC造/3LDK

費用450万円の3LDKマンションリフォーム事例です。キッチンはトーヨーキッチンのステンレスカウンターを採用。むき出しの躯体に無垢のフローリング、ブリックタイルなど、素材の違いをうまく利用した、遊び心あふれるLDKへと生まれ変わりました。

(7)自分たちらしさを叶えるヘリンボーンとタイルのリフォーム

費用450万円
築年数
面積
区分/間取りRC造/2LDK

費用450万円の2LDKマンションリフォーム事例です。床にはヘリンボーン、壁には一部タイルを採用しました。対面キッチンはガラスのパーティションを使っているため、圧迫感がなく広々とした印象です。エントランスと洋室には人気の明かり窓を作り、採光を確保しています。大容量の収納スペースもあり、物が増えても収納場所に困りません。造作建具が印象的な、暖かみを感じる空間になりました。

(8)【もう少し予算がある人向け】一人ひとりの空間を確保した500万円台のリフォーム実例

費用525万円
築年数39年
面積75㎡
区分/間取りRC造/1LDK

費用525万円の1LDKマンションリフォーム事例です。「家族それぞれの居場所があるLDK」をテーマに、全面リフォームされています。ダイニングキッチンを中心に、すべてのスペースが一体となる間取りに変更しました。リビングやキッズスペース、ワークスペースが一体になることで、家族全員同じ空間にいながら、個々のスペースを確保しています。家族みんなで楽しみながら、個々の時間も大切にできる住まいになりました。

2.場所別リフォーム費用の相場目安

このように、限られた金額でもいろいろなリフォームができることがわかりました。事例を見たことで、リフォームのイメージがわいてきましたよね。「しかし、低予算でこんなにリフォームできるものなの?」と疑問に思った人もいるでしょう。そこで、リフォーム内容ごとの費用相場を紹介していきます。費用相場をもとに、自分が行いたいリフォームは予算内で収まるのか、チェックしてみてください。

(1)キッチン

キッチンのリフォームでは、設備の変更や間取りの変更を行います。

●キッチンの設備変更をする場合:50万円〜120万円
●間取り変更を含む場合:80万円〜150万円

間取り変更を含む場合は、ダクトや配管工事をしなくてはいけないため費用を多く見積もっておきましょう。キッチンリフォームについては以下の記事で詳しく解説しています。


キッチンをリノベーションするときのポイントは?おしゃれな事例付き。

(2)トイレ

トイレのリフォームは、設備や内装をまるごとリフォームしたり、便器のみを交換することが多いです。

●トイレを丸ごとリフォームする場合:14万円〜32万円
●便器のみを交換する場合の費用:3万円〜21万円

グレードの高い設備やタンクレストイレを選ぶと、費用は高くなる傾向にあります。

(3)浴室

浴室のリフォームは、設備の変更や新設、間取り変更が行えます。

●ユニットバスを新しく交換する場合にかかる費用:60万円〜120万円
●浴室の間取り変更や拡張をする場合の費用:80万円〜180万円

間取り変更や拡張工事は配管などの工事も行わなくてはいけないため、交換する場合と比較して費用が高くなります。また、在来工法のような昔ながらのタイルの浴室をリフォームする場合も費用が高くなるので、自宅の浴室の作りを確認しておきましょう。

(4)洗面所

洗面所のリフォームは、設備の変更や新設、間取り変更を行います。

●洗面台設備変更:20万円〜80万円
●新設や間取り変更:40万円〜90万円

洗面台の新設や間取り変更は、配管などの工事が必要になるため、設備変更よりも費用が高くなります。また、造作洗面台を希望する場合は、費用が高くなるため、多めに費用を見積もっておきましょう。洗面所リフォームについては以下の記事で詳しく解説しています。


洗面所のリノベーションで新しくできる箇所|費用の目安と事例

(5)床

床材によって費用は異なりますが、6帖分の床を張り替える場合、6万円〜25万円かかります。天然木の床材は費用が高くなるため、費用を多く見積もっておきましょう。費用を抑えたい場合は、クッションフロアがおすすめです。クッションフロアの場合、6帖の床を張り替えても10万円以下に収まります。下記の記事では、床リフォームについて解説しています。


床のリノベーションに使える素材の種類と選び方│施工事例付き

(6)クロス

クロスによって費用は異なりますが、6畳分の部屋を張り替える場合は4万円〜6.5万円かかります。グレードの高いクロスを使えば、その分費用は高くなります。

(7)外壁

外壁リフォームは、現在使っている外壁をそのまま使い塗装する方法と、外壁を張り替える方法があります。

●外壁を塗装する場合の費用:60万円〜100万円
●張り替えをする場合の費用:150万円〜250万円

外壁を張り替える場合は、既存の外壁の撤去・廃棄費用や外壁材の費用が必要になります。また、施工期間も長くなるため、塗装に比べて費用は高くなります。

(8)屋根

屋根リフォームには、塗装と葺替(ふきかえ)があります。

●屋根を塗装する場合の費用:30万円〜60万円
●葺替(ふきかえ)をする場合の費用:100万円〜250万円

葺替(ふきかえ)をする場合は、既存の屋根を撤去・廃棄費用や、新たな屋根材の費用が必要なので、費用が高額になります。

(9)耐震

耐震リフォームの内容によって費用は異なりますが、平均120万円程度かかります。補強内容や補強箇所によっては、100万円以内に抑えることも可能です。耐震性能は地震が多い日本で安全に生活するために必要な備えです。必要な耐震補強はしっかりと行いましょう。

(10)断熱

断熱リフォームは、戸建てとマンションで費用が大きく異なります。

●戸建ての断熱リフォームにかかる費用:350万円〜600万円
●マンションの断熱リフォームにかかる費用:120万円〜500万円

戸建ての場合は、床・壁・天井・屋根・窓すべての断熱工事が必要です。一方マンションで行える断熱リフォームは、共有部を除いた床・天井・壁・窓となります。マンションは戸建てに比べて施工範囲が狭いため、費用も安くなります。

3.500万円でリフォームする時に利用できる補助金やローン

これまで紹介したように、リフォームは費用がかかるため、補助金やローンを利用するのがおすすめです。500万円のリフォームで利用できる補助金やローンには、以下のようなものがあります。

●耐震リフォーム補助金

●省エネリフォーム補助金

●バリアフリー補助金

●リフォームローン

補助金やローンの名前を聞いても、いまいちピンとこない方も多いでしょう。そこで、500万円以下のリフォームに利用できる補助金やローンを紹介します。

(1)耐震リフォーム補助金

耐震リフォーム補助金は、昭和56年5月31日以前に着工した建物の耐震リフォームを行うと補助が受けられる制度です。補助を適用するためにはリフォームを行う前に、自治体に登録している診断士から建物診断をしてもらう必要があります。耐震リフォーム補助金は、各自治体ごとに打ち出している制度なので、細かな要件や補助額、補助金の受け取り方が異なります。くわしく知りたい場合は、お住まいの自治体ホームページを確認してください。

(2)省エネリフォーム補助金

省エネリフォームは、省エネ断熱リフォームや省エネ住宅設備へのリフォームなどを行うと補助が受けられる制度です。250万円を限度額に、控除対象額から10%の控除を受けられます。この制度を利用するためには、確定申告を行う必要があります。

(3)バリアフリーリフォーム補助金

バリアフリーリフォームは、手すりの取り付けや段差の撤去といった、住宅をハリアフリー化したときに適用される制度です。ただし、誰でも受けられるわけではなく、申請が適用されるのは介護を必要とする人に限られます。バリアフリーリフォームが適用されると、20万円を限度に70%〜90%補助が受けられます。バリアフリー補助金は細かい規定があるため、くわしくは自治体の介護保険課に確認してください。

(4)ローン

500万円以下のリフォームを行う場合、リフォームローンが利用できます。リフォームローンは、住宅ローンにくらべて最低借入額が低く設定されているため、数十万円のリフォームでも融資してもらえます。ただし、リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高いため、借入時に金利の確認を忘れず行いましょう。また、リフォームローンを利用して耐震リフォームや省エネリフォームを行うと、所得税や固定資産税の減税制度を利用できる可能性があります。減税制度は、リフォーム補助金との併用も可能です。

4.500万円でリフォームをするときの注意点

リフォームへの決意が固まったら、リフォームの注意点もチェックしましょう。注意点を知らずにリフォームすると、予想以上に費用がかさんでしまうかもしれません。注意点をしっかり把握し、予算内でのリフォームを成功させましょう。

(1)一戸建てを新築そっくりにリフォームする場合700万円以上かかる可能性がある

一戸建てをスケルトンリフォームする場合は、予算の500万円以内でリフォームが行えません。一般的に一戸建てのスケルトンリフォームの相場は700万円〜といわれています。場合によっては、新築戸建てよりも高くなるケースもあるといわれています。また、マンションは戸建てに比べると安くスケルトンリフォームが行えますが、3LDK以上の間取りの場合、500万円以内に費用を納めるのは難しいでしょう。500万円以内でスケルトンリフォームを行えるのは、1LDKなど、面積の狭い場合のみに限られます。

(2)築40年以上の一戸建てリフォームは耐震・断熱リフォームが必要

築40年以上の戸建て住宅は、建物が経年劣化により傷んでいる可能性があります。建物が傷んでいると、耐震性能に問題が発生してしまうため、それを補う耐震工事が必要です。また、現在の住宅に比べて断熱性能も低いため、断熱リフォームも必要です。築40年以上で、これまで一度もメンテナンスをしていなかった戸建て住宅は、耐震・断熱リフォームを優先しましょう。

(3)築50年以上の中古住宅を購入してリフォームする場合ローンがおりない可能性がある

築50年以上の物件は、資産価値が低く、担保の役割を十分に果たせないと考えているため、頭金なしのフルローンを利用できない可能性があります。また、資産価値の低い物件のローンは、融資額が希望額から下げられることもあるようです。そのため、中古物件を購入してリフォームするなら、比較的築浅の物件を選ぶのがおすすめです。

どうしても築50年以上の物件を購入してリフォームする場合は、ローンの融資額が少ないことを想定して、リフォームプランを立てましょう。

5.費用を500万円までに抑えてリフォームを成功させるポイント

リフォーム費用を抑えて理想の住宅を実現させるポイントは2つあります。

●相見積もりする

●信頼できる施工会社に依頼する

上記のポイントに気をつけると、納得のいくリフォームを行えます。それぞれのポイントを解説するので、リフォームを依頼するときの参考にしてください。

(1)相見積もりする

リフォームを依頼する前に、3社程度に見積もりを依頼しましょう。複数の会社に見積もりを依頼するとリフォーム内容に対する相場がわかります。施工会社と交渉する際にも使用できるため、相見積もりをすると費用を安く抑えられます

(2)信頼できる施工会社に依頼する

リフォームを依頼する施工会社は、信頼できる会社に依頼しましょう。担当者と相性が悪かったり、会社自体に不信感があると、コミュニケーション不足に陥ります。施工会社とコミュニケーションが円滑に行えないと、希望や要望を伝えられない可能性があります。希望や要望を伝えられないと、理想とするリフォームから遠ざかってしまうため注意が必要です。施工会社を選ぶときは、しっかりとコミュニケーションを取れて、信頼できる施工会社を選ぶのがおすすめです。

まとめ:500万円以内のリフォームはFINDへ

この記事では、500万円以下でできるリフォーム事例や、リフォーム別費用、リフォーム成功ポイントを紹介しました。「低予算でできるリフォームは最低限のメンテナンスしか行えないのではないか」とイメージする方が多いですが、実はそんなことはありません。

実際に、FINDでは当記事で紹介したように、500万円以内のリフォームを数多く請け負っています。限られた費用で理想のお家を実現したい人は、ぜひFINDにご相談ください。

海老澤 知絵

ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者