COLUMNコラム
- 2022.06.30
- リノベーションのお金
団地リノベーションの費用相場は?おしゃれな実例11選紹介!
「団地のリノベーションを考えているけど、いくらくらいかかるんだろう?」
「築年数が経っているけど長く団地で暮らしていきたい・・・」
このようなお悩みはありませんか?
本記事では団地の平均リノベーション費用から、メリット・デメリットまで詳しく解説していきます。
また、団地や中古マンションをおしゃれにリノベーションした実例11選も紹介!
これから団地のリノベーションをお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
1.そもそも団地とマンションの違いとは?
団地とマンションの違いについて法律による明確な定義はないですが、2つの違いは構造や規模の違いが大きいとされています。
団地は壁式構造で建築されている場合が多く、マンションは鉄筋コンクリートが多いです。
そのため団地やマンションのリノベーションを行う際には、壊せない壁や変更出来ない部分などがありますので事前に確認しておきましょう。
また、団地はマンションと違いエレベーターが付いていない物件も多いので、大型家具等を搬入したい場合は通路を確認しておくことも大切です。
以下では団地とマンションの特徴について紹介します。
(1)団地とは
団地とは、同じ敷地内に建てられている共同住宅の建物群のことを指しています。
都道府県や市町村等の公的機関が運営している公営住宅や、企業等が運営する社宅等があります。
一時期、団地は「日本の未来の縮図」とも言われ社会問題とされていましたが、現在は各自治体や団体によって次の世代に住んでもらえるように対策が進められています。
そのため、最近ではリノベーションをして住む若い世代が増えつつあり、人気も高くなってきています。
また、団地の中には商店街や公園、保育園がある場合もあり子育て世代にも注目度の高い物件です。
(2)マンションとは
マンションは、以下に当てはまる場合を指しています。
- 3階建て以上の規模
- 鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートなどで建てられた丈夫な構造
- 共同住宅
最近ではオートロックや監視カメラ等のセキュリティ面が充実していたり、共有スペース等にジムやホールがあったりするマンションも増えています。
上記のことから団地とマンションは建物の材質や構造、建物が密集しているか等が2つの違いです。
2.団地のリノベーション費用相場
団地をフルリノベーションした場合の費用相場は700万円~1,200万円です。
リノベーションの費用は団地の広さや工事内容などによっても大幅に変わってきます。
部屋の面積が、50㎡であれば500万円前後から800万円未満で収まる場合も。
使用したい木材や材質によっても金額は左右されるので、1度見積りを依頼しておくとある程度の予算をスムーズに決められます。
その他の、部分的なリフォームの場合は以下のようになっています。
内装 | 60万円~120万円 |
フローリング | 100万円~150万円 |
設備機器交換 | 350万円~600万円 |
キッチン | 80万円~250万円 |
浴室 | 70万円~150万円 |
洗面・脱衣室 | 20万円~40万円 |
トイレ | 20万円~40万円 |
注意しなければならないのが、団地の中でリノベーションを行うことが可能なのは、専有部分(自宅の中)だけという点です。
玄関のドアやバルコニー等は共用部分になるため、リノベーションできません。
また、フローリングや壁紙、建具の交換など最小限のリノベーションであれば80万〜行うことが可能です。
費用を安く済ませたい場合は、「家族が長く過ごす時間の多いリビングは拘りたい」等、最初に1番重要なリノベーション部分を決めておくのもおすすめです。
3.団地をリノベーションするメリット3選
団地をリノベーションするメリット3選を紹介します。
(1)安く物件を手に入れられる
団地をリノベーションするメリット1つ目は、価格が安価なことです。
多くの団地は築30年以上を超えていて、周りの中古マンションに比べて比較的安く購入することができます。
安く物件を手に入れることができると、浮いた費用でキッチンや木材、材質をグレードアップできたり、設備機器に投資したり、理想に近い住まいを実現することが期待できます。
(2)住宅環境の良さ
(2)住宅環境の良さ
団地をリノベーションするメリット2つ目は、住宅環境の良さです。
リノベーションを行うときには、長く暮らしたい、終の住処にしたい等できるだけ長く安心して暮らせる住宅がいいですよね。
複数の集合住宅が集まっている大規模な団地では、スーパーや郵便局などの暮らしに便利な住宅環境を含めて設計されている場所も多くあります。
また、バスや電車等の公共交通機関も充実していることから、お年寄りから子供まで暮らしやすい環境が整っています。
団地内ならではの助け合いやコミュニティが存在している場所も多いため、子育て世代にも人気の高い物件。
長く暮らしていく上で、住宅環境の便利さはとても大切ですので、こうした環境の良さは団地に暮らすメリットといえます。
(3)基本構造の心配が少ない
団地のメリット3つ目は、基本構造の心配が少ないことです。
築30年以上経過しているほとんどの団地は、壁式構造(柱ではなく壁全体で建物を支える構造)で作られている場合が多く、さらに公的機関が建築を手掛けているので検査体制も手厚いといえます。
実は、阪神淡路大震災や東日本大震災が起きたときにも、団地は大きな被害をうけることがありませんでした。
「旧耐震基準が心配」と考える方も多いですが、実際は旧耐震基準に建設された団地でも、9割以上が耐震補強工事を行っています。
団地を建てたあとの管理状況も影響してきますが、基本構造の心配が少なく安心して長く暮らせるのは団地をリノベーションする場合のメリットといえます。
4.団地をリノベーションするデメリット3選
団地をリノベーションするデメリット3選を紹介します。
(1)壊せない壁がある
団地をリノベーションするデメリット1つ目は、壊せない壁があることです。
上記でも説明しましたが、団地の多くは壁式構造で建築されている場合が多く、その場合は壊せない壁が部屋の中に存在します。
そのため、団地をリノベーションする際には間取り変更に制限がある場合も。
団地の壊せない壁に困った場合には、不動産会社やリフォーム会社等のプロに相談するのがおすすめです。
自分では思いつかなかった新たな選択肢や、既存の壁を壊さなくても理想に近づけるリノベーションプランを教えてくれることもありますよ。
(2)エレベーターがない団地もある
(2)エレベーターがない団地もある
団地をリノベーションするデメリット2つ目は、エレベータがないことです。
団地は、5階建てや6階建ての場合も珍しくありません。
後から「エレベーターがあれば…」と後悔することがないように、事前に階段を使って荷物を運んでみたりしてシュミレーションしておきましょう。
しかしその一方で、エレベーターがない団地の高層階だからこそ、価格が安くなっている場合も。
少しでも安く物件を購入できれば、浮いた費用をリノベーションに当てることが可能なので、考え方や価値観によってデメリットではなくなる場合もありますよ。
(3)工事内容に制限がある
団地をリノベーションする際のデメリット3つ目は工事内容への制限があることです。
上記でも説明しましたが、団地リノベーションには壊せない壁以外にもリノベーションに制限がある場合があります。
団地では、住宅部分となる専有部分のみがリノベーション可能と決められていることが多く、玄関ドアの外側や、バルコニー等は共用部分となってしまうためリノベーションができないことがほとんどです。
また、お風呂のリノベーションや、IH、給湯部分への変更等に制限がある場合も。
団地ごとに管理組合によって、リノベーション範囲の指定や条件は異なってきますので、事前に確認しておくようにしましょう。
5.団地のリノベーション工事の期間
団地のリノベーションを行う際にかかる工事の期間は、設計・工事でそれぞれ2カ月程度の期間を要し、合計で4ヶ月程になる場合が多いです。
上記はあくまで目安の期間になりますので、リノベーションプランがなかなか決まらなかったり、追加工事が発生した場合には期間が伸びる場合もあります。
団地のリノベーションを行う際には、まず「どのような空間にしたいのか」「理想のライフプラン」を担当者がしっかりヒアリングした上で、現地調査を行い現況図を作成し、設計プランおよび見積もりを提出します。
その後も複数回にわたって、依頼者様が納得できるまで話し合いを行い理想に近い住まいへのリノベーションプランを設計します。
部分的なリノベーションにかかる期間は以下のようになっています。
キッチン | 1〜3日 |
トイレ | 1〜3日 |
お風呂 | 2〜3日 |
居室 | 2〜7日 |
間仕切り壁を増設 | 4〜7日 |
間仕切り壁を撤去 | 5~10日 |
上記の表は主なリノベーション工事の目安期間になるので、キッチンやトイレの場所を移動したり、居室の大がかりな内装工事が必要になった場合には期間が伸びることもあります。
また、団地は公共住宅ですので、リノベーションなどの工事を行う際には管理組合に許可を取る必要があります。
小規模なリフォーム・リノベーションだったとしても許可が必要になりますので事前に申請しておきましょう。
6.築30年以上!おしゃれリノベーション実例8選
ここでは団地をリノベーションする際に参考になる、築30年以上のおしゃれなリノベーション実例8選を紹介します。
(1)築50年のヴィンテージマンションがまるで美術館に!
築53年の中古マンションを850万円かけて、まるで美術館のような洗練された内観のリノベーションした実例です。
ポイントはモノトーンを基調にしたシンプルな内観。
広々としたLDと寝室へリノベーションを行いました。
また、会社のオフィスとしても利用しているダイニングにはこだわりのインテリアを設置し、物をより吟味して丁寧に選んだフラットで透明感のある空間を実現しています。
費用 | 850万円 |
築年数 | 53年 |
面積 | 85㎡ |
区分/間取り | 1LDK+WIC |
(2)築46年の機能的かつ素敵な空間
築46年の中古マンションを850万円かけて機能的かつ素敵な空間にリノベーションした実例です。
1LDKから1LDK+WICに間取り変更を行い空間構成やデザイン、既存の素材感をうまく利用した機能的な住まいを実現しました。
ポイントは、リビングを広く取るために設置した壁付けのI型キッチン。横にはワークスペースを設置しています。
また、寝室との間仕切りにはガラスを大きく取った框組みの建具(木枠を組んで、中に板を嵌め込んだ組み方)を造作。
キッチンと廊下の仕切りにも、開放感を演出する室内窓を配置しているこだわり溢れる住宅です。
費用 | 850万円 |
築年数 | 46年 |
面積 | 67㎡ |
区分/間取り | RC造/1LDK+WIC |
(3)築46年、経年を味方につけるリノベーション
築46年の中古マンションを1200万円かけて、経年を味方につけるリノベーションを行った実例です。
当物件は、横浜を見渡せる絶好のロケーションに建つヴィンテージマンション。築46年という経年を活かして、所々に味わいを感じる室内の雰囲気を残したリノベーションになっています。
ポイントは自分たち好みに仕上げた、広々としたLDK。既存の建具や照明を残しつつ、素材感や機能性を考えながらもザックリとした仕上げの内装となっています。
フローリングやコルク材、ブルテンボード、ドアノブなどこだわり満載の住まいが実現しました。
費用 | 1200万円 |
築年数 | 46年 |
面積 | – |
区分/間取り | RC造/2LDK+2S |
(4)築38年!大胆な間取り変更で自然の温もり溢れる住まい
築38年の中古マンションを、大胆な間取り変更で自然の温もり溢れる住まいへとリノベーションした実例です。
玄関からリビングへと繋がる廊下の素材は、オークヘリボーン(小さな形状のフローリングを貼り合わせて模様を作ったもの)に変更。
北欧インテリアで統一された住まいに合うようなデザインになっています。
また、3LDKの間取りから大胆に1LDKへと間取りを変更し、動線にこだわった空間に。SIC(シューズインクローゼット)から直接ファミリークローゼットへ通り抜けられるようにレイアウトされています。
適材適所な収納計画を実現し、リビングダイニングや洋室が広々と使える住まいへと生まれ変わりました。
費用 | 1200万円 |
築年数 | 38年 |
面積 | – |
区分/間取り | SRC/1LDK+2WIC |
(5)築37年のヴィンテージマンションを活かして、レトロな暮らし
築37年のヴィンテージマンションを1100万円かけて、レトロな空間にリノベーションした実例です。
既存部分の魅力を十分に生かしながら、居心地のよい住まいに変更したいという依頼者の希望を受け、天井を現しに、キッチンとダイニングを分けていた間仕切り壁の撤去することで広々としたLDKを実現しました。
既存部分のダクトを露出したモダンなデザインにより、ニューヨークにあるオフィスのような雰囲気に。
また、今後収納部屋は洋室に転換することも可能なように居室を確保しています。
ヴィンテージマンションの魅力を十分に活用しつつ、新しい設備で暮らしやすさを追求した理想の住まいが完成しました。
費用 | 1100万円 |
築年数 | 37年 |
面積 | 120㎡ |
区分/間取り | 2LDK |
(6)築37年!なにもかもが理想の空間に
築37年の中古マンションを、1400万円かけて理想の空間にリノベーションした実例です。
ポイントは、ザックリとした空間に設置されたオーダーキッチン。洗練されたデザインで部屋のアクセントにもなっています。
また、部屋の使い方を選べるように間仕切りを開閉壁に変更。ライフスタイルに合わせて変更できる、機能的なデザインになっています。
ラーチ合板(板材を繊維方向が縦横になるように交互に貼り合わせた合板)の壁面収納とハンモック、滑り台など遊び心と理想の暮らしがマッチした住まいが完成しました。
費用 | 1400万円 |
築年数 | 37年 |
面積 | 80㎡ |
区分/間取り | RC造/2LDK |
(7)築36年の中古マンションをまるで大きなワンルームに
築36年の中古マンションを970万円かけて、まるで大きなワンルームにリノベーションした実例です。
ポイントは家族の気配を感じられるような開放的な空間と、効率的に動けるように計算された動線。
キッチンやダイニング、寝室とそれぞれのスペースを確保しつつ、空間が柔らかくつながるよう1LDKから1LDK+WIC+SICにリノベーションしています。
大きなワンルームのようなデザインで、バルコニー側の公園の緑と、共用廊下側の海が望める眺望を活かした住まいになっています。
費用 | 970万円 |
築年数 | 36年 |
面積 | 95㎡ |
区分/間取り | SRC造/1LDK |
(8)築34年をスタイリッシュにリノベーション
築34年の中古マンションを1100万円かけて、スタイリッシュで洗練された住空間にリノベーションしました。
ポイントは回遊性のあるキッチンと、LDKから家族の気配を感じられるよう設置された大きなガラスの建具。
広々としたLDKにはヴィンテージな表情と深い色合いが魅力の無垢オークフローリングを採用しています。
奥様のこだわりが満載の洗面台は洋書にでてくるようなデザインに変更し、壁一面のタイルと真鍮のアクセサリーがアクセントになっています。
落ち着きのある色合いとモダンな家具が合わさって、スタイリッシュな空間を実現した理想の住まいが完成しました。
費用 | 1100万円 |
築年数 | – |
面積 | 95㎡ |
区分/間取り | SRC/2LDK+WIC |
7.費用を抑えたい方におすすめなリノベーション500万円以下実例3選
ここではリノベーション費用を抑えたい方におすすめな、500万円以下の実例3選を紹介します。
(1)使えるものは残して、自分達らしい暮らし
中古マンションを450万円かけて、自分たちらしい空間へリノベーションした実例です。
ポイントはリビングに設置されたヘリンボーンの床とタイル、造作建具。白を基調にすることで、木とタイルの質感がアクセントになり優しい空間を演出しています。
開放感のある対面キッチンには、ガラスのパーティションやアイストップ(人の目を向けさせ注意を引く為に意図的に置かれた建築物やオブジェ)になるタイルを採用。
エントランスと洋室の壁には人気の天窓(明りとり窓)を配置し、以前は暗かった廊下も明るい空間になっています。
収納も見せる収納と既製品のものを組み合わせて、ライフスタイルに合わせて暮らしを楽しめる住まいが実現しました。
費用 | 450万円 |
築年数 | – |
面積 | – |
区分/間取り | RC造/2LDK |
(2)築古を明るく開放的な暮らしに
築38年の中古マンションを400万円かけて、明るく開放的な住まいにリノベーションした実例です。
ポイントはキッチンとLDを隔てていた間仕切りを撤去し、壁付きだったキッチンを対面式に変更した開放感なLDK。ステンレス製のキッチンはオーダー品になっています。
LDと書斎の床は、厳選したチークの無垢材をオイル塗装で仕上げ、こだわりの床板に変更。
壁の一面を明るいイエローにすることで空間のアクセントになり、光あふれる南仏を思い起こさせます。
ファブリックや家具も同じ雰囲気や素材のものを選びコーディネートし、個性豊かな住まいとなりました。
費用 | 400万円 |
築年数 | 38年 |
面積 | 60㎡ |
区分/間取り | RC造/2LDK |
(3)おしゃれな北欧スタイルで心弾む毎日を
築13年の中古マンションを400万円かけて、おしゃれな欧米スタイルにリノベーションした実例です。
既存のものを有効活用しながら北欧スタイルをベースに丁寧でおしゃれな住まいを実現。
お部屋のインテリアコーディネートまで含めてリノベーションを行いました。
費用 | 400万円 |
築年数 | 13年 |
面積 | 60㎡ |
区分/間取り | RC造/1SLDK+WIC |
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FINDは神奈川県川崎市に本社を構える、リノベーション、リフォーム、不動産売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで行う不動産会社です。
本記事で紹介した実例は全て株式会社FINDが手掛けています。
FINDでは「お客様の利益創出に最善を尽くす」ことをモットーにコストパフォーマンスの高い商品、サービスを提供しています。
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ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者