COLUMNコラム
- 2023.07.11
- リノベーションの知恵
リノベーション向き物件とは?リノベできない物件も解説
「リノベーションに向いている物件はどんなの?」
「リノベーションができない物件の特徴は?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
本記事ではリノベーション向き物件からできない物件についてまで詳しく解説していきます。
また、リノベーション向き物件の探し方やチェックポイントも合わせて紹介!
リノベーションに適した物件をお探しの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
1.リノベーション向きの物件とは?
中古住宅をリノベーション前提で探す前には、リノベーションに向いている物件はどのようなものなのかを知っておくのがポイントです。
リノベーションをする上で、気にしておきたいポイントや注意点について紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
(1)管理や点検がしっかり行われている物件
リノベーションに向いている物件のポイントは『管理や点検が適切なタイミングでしっかり行われている』ことです。
中古物件の管理や点検を適切な時期に行っていることは、物件自体の寿命を延ばすことにも繋がります。
いざ物件を購入して工事を始めても、配管や基礎部分に劣化があると長く住めない可能性もあるため、なるべく管理状態のいい物件を選ぶのがおすすめ。
管理状態のいい物件を選ぶことでリノベーションした後も長く安心して暮らせることが期待できますよ。
(2)築15年〜25年程度の物件
リノベーション向きの物件を探す場合は、『築15年〜25年程度』の物件を選んでおくのがおすすめです。
実は、中古住宅は築15年〜25年で価格が落ち着くことが多く、リノベーション前とその後の売却価格の差があまりでない傾向にあります。
今は売却等を考えていないという方も、もしもの場合に備えて価格差を少なくしておくのがおすすめ。
また、築浅の物件は価格が高いため、リノベーション費用に当てることを考えると予算内に収まらないケースも少なくありません。
価格が落ち着いてる物件を選ぶことで、リノベーション予算を多く組むことや、月々のローン返済額を減らすことも期待できますよ。
(3)新耐震基準が採用されている物件
リノベーション向きの物件を探す際には、『新耐震基準』が採用されている物件を選ぶのがおすすめです。
現在の中古住宅には、『新耐震基準』と『旧耐震基準』があり、物件によって耐震基準に違いあるので注意が必要です。
新耐震基準と旧耐震基準の違いは以下のとおりです。
・新耐震基準:1981年6月1日以降に建築確認日において適用されている基準で、震度6強、7程度の地震でも倒壊しない水準とされている ・旧耐震基準:1981年5月31日までの建築確認において適用されていた基準で、震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な水準とされている |
2つの建築基準の大きな違いは、震度6以上の地震を想定して、倒壊しないように作られているかどうかです。
日本で起こる地震では震度6以上のものはあまりありませんが、これから来るかもしれない地震を考えると『新耐震基準』の方が購入後も安心して長く暮らすことができます。
1981年6月1日以降に建築確認された物件は新耐震基準ですが、1981年5月31日までに建築確認された物件でも新耐震基準に直している場合もありますので築年数だけで決めずに不動産会社などで確認してみるのがおすすめです。
(4)集合住宅の場合はラーメン構造の物件
マンション等の集合住宅で、リノベーション向き物件を探す場合は『ラーメン構造』のものを選ぶのがポイントです。
集合住宅の構造には、『ラーメン構造』と『壁式構造』があり、壁式構造を選んでしまうと撤去できない柱等があるケースもあります。
ラーメン構造と壁式構造の違いは以下のとおりです。
ラーメン構造:建物を柱で支える。壁のない広い空間が可能。ただし、室内に柱型が出てしまう 壁式構造:壁で支えるため、柱型が出ることはない。しかし、壁が厚くなり、大きな窓の設置や撤去できない部分等がある |
特にリノベーションをする際、間取り変更などをしたいと考えている方はラーメン構造の方が制限が少ないため理想に近い間取りにすることが可能。
リノベーション前には、自分のやりたい工事内容やプランをある程度固めておくことで、物件選びもスムーズにすすめることができますよ。
2.リノベーションできない物件とは?
リノベーション前提で中古住宅を探す場合は、リノベーションができない物件についても知っておくと安心です。
目星の物件は当てはまっている部分がないか、事前に確認しておきましょう。
(1)湿気の多い水漏れの心配がある物件
リノベーションに向いていない物件のひとつが『湿気の多い水漏れの心配がある物件』です。
湿気が多い水漏れのある物件は配管などの修繕工事が必要になるため、すぐにリノベーションができない可能性があります。
また、水漏れがある場合、工事費用に100万円以上かかるケースも多く修繕費用だけで負担が大きくなってしまうケースも。
床下や白蟻被害など湿気や水漏れによって二次被害がおきている可能性も考えられるため、内見した際や不動産会社から「水漏れなどがある分、格安です。」等と言われてもよく検討するようにしましょう。
築年数や湿気に不安がある場合には、事前にホームインスペクションをするのもおすすめ。
ホームインスペクションとは、家の状態を不動産のプロが詳しく見てくれるサービスで価格も約5万円から依頼できます。
どうしても気になる物件があり、不安が残るケースでは事前に調べられるだけ調査しておくと安心です。
(2)マンションなどで管理規約が厳しい物件
集合住宅等で管理規約が厳しい物件は、やりたいリノベーションができない可能性が高いためリノベ向きではない傾向にあります。
基本的に、マンションなどの集合住宅には管理規約があります。
管理規約はマンションごとに定められているため、フローリング材の変更禁止や間取り変更などを禁止している場合もあり、思っていたリノベーションを行えないことも少なくありません。
マンションの管理規約は、不動産会社などにお願いすれば見せてもらうことができますので事前によくチェックをしておくのがおすすめです。
(3)築年数が古すぎる物件
近年、古民家リノベーションも流行になっていますが、あまりに築年数が古すぎる物件の場合は、リノベーション向きではない可能性があります。
築年数が古いと、旧耐震基準のままや土台や柱が腐っているケースもあり、想像以上にリノベーション費用が必要になってしまう場合も少なくありません。
また、リノベーション自体は不可能ではないとしても、その後の暮らしに心配が残ってしまうことも考えられます。
リノベーションをして長く住み続けたいと考えている方は築15年〜25年程度の物件を選ぶのがおすすめです。
(4)修繕履歴がわからない物件
修繕履歴が分からない物件は、劣化が激しくリノベーションできないこともあるため、リノベ向き物件ではない場合があります。
基本的に、中古住宅では10年に一度適切な点検と修繕が必要とされています。
中古住宅の中には一度も修繕工事をしていない物件もあり、その場合は基礎部分や外観等の劣化が激しく、修繕費用が膨大になってしまうことも。
屋根の塗り替えや外観の塗装だけでも数百万円かかってしまうこともありますので、メンテンス履歴がわかる物件の方がリノベーション費用を考えた上でも安心です。
3.リノベーション向き物件の探し方
リノベーション向き物件の探し方は以下の方法があります。
・不動産会社などのHPで探す ・リノベーション会社のワンストップサービスを利用する |
物件とリノベーション費用それぞれの予算を決めて、自分で物件探しから始めることは、予算をオーバーしてしまったり、実際にリノベーションする際にできないものがあったりしてしまう場合もあります。
おすすめなのは、リノベーション会社のワンストップサービスです。
ワンストップサービスとは、リノベーション向き中古住宅探しからリノベ工事までを一括して一社に依頼できるサービスです。
物件探しからリノベーションをしようと考えると、不動産会社とリノベーション会社両方に行かなければいけませんが、ワンストップリノベーションを利用することで窓口が一つになるため、時間も手間も節約することが可能になりますよ。
また、FINDではワンストップリノベーションを利用していただいたお客様限定で『契約金額によって手数料割引・インテリアプレゼント』を行なっています。
中古住宅の購入からリノベーションをお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
4.リノベーション向き物件のチェックポイント
リノベーションに向いている物件、向いていない物件を知った後は、リノベーション向き物件を選ぶ際のチェックポイントについても知っておきましょう。
目星をつけた物件がリノベーションに向いているのかどうか、チェックポイントを参考にしてみてください。
リノベーション向き物件のチェックしたいポイントは以下の5つです。
・物件価格が予算内に収まっている ・物件の劣化状態が想定内である ・隣人トラブルはないか ・境界線が確定しているか ・設計図面、完了検査済証はあるか |
物件購入後にリノベーションする場合は、リノベーションにかける費用、物件にかける費用の予算をあらかじめ決めておきましょう。
特に、リノベーションは工事を始めてからも追加費用がかかるケースもあるためなるべく物件価格は予算内に抑えることを意識しておくと安心です。
また、物件の劣化状態、隣人トラブル、物件の境界線はどこなのか、設計図面、完了検査済証の有無を不動産会社や管理会社に確認しておくのもポイント。
設計図面、完了検査済証が無い場合は、どこまでリノベーションできるか分からなかったり、費用が高額になる可能性もあるので注意が必要です。
なるべく多くの情報を集めることを意識しながら、気になったことはすぐに問い合わせておきましょう。
5.物件選びからリノベーションまでの実例3選
ここではFINDで手掛けているワンストップリノベーションの実例3選を紹介します。
リノベーションを実際にする上でのポイントや物件ごとのこだわりも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
(1)中古を買って自分達の好きなようにリノベーション
築22年の中古住宅を1200万円かけてワンストップリノベーションした実例です。
今回のリノベーションのポイントは、広々としたLDK。
キッチンは対面スタイルに間取りを変更することで、家族の気配やTVが見れるような作りになっています。
また、フローリングにはオーク材を採用し、木の柔らかい印象をプラス。
空間が甘くなりすぎないように、リビング扉を黒にしてアクセントを取り入れました。
生活動線、収納は将来を見越して計画しながら、可変的に使える小上がりや、依頼主様がこだわりたかったこもり部屋と、さまざまな暮らしのシーンを楽しめる住まいが完成しました。
費用 | 1200万円 |
築年数 | 22年 |
面積 | 91㎡ |
区分/間取り | RC造/2SLDK+WIC |
(2)明るく、仲良く暮らせる空間
築31年の中古住宅を850万円かけてワンストップリノベーションした実例です。
今回のリノベーションでは『明るく、仲良く暮らせる空間』を目指し、LDKを暮らしの中心にした空間構成を行いました。
予算の中で理想をカタチにするために既存を利用できるところは利用し、インテリアまで含めての提案でコストコントロールをしています。
ポイントは、開放的な空間になっているキッチン。アクセントのメトロタイルにブラケット照明でアイスポットをつくり、リビングの主役になっています。
また、壁面にはラーチ材の収納+ワークデスクを配置し、アクセントカラーとしてリビング扉はネイビーに、掃き出しの窓のカーテンはデニム調のものをチョイスしました。
そのほかにも、ハトメカーテンやトグルスイッチ、トイレの有孔ボードなど、随所に依頼主様の「やりたかったこと」を入れてこだわりをプラス。
素材やデザインを吟味し、お子様の成長とともに魅力を増す住まいが完成しました。
費用 | 850万円 |
築年数 | 31年 |
面積 | 69㎡ |
区分/間取り | RC造/1LDK+WIC |
(3)自然体でいられる家 ワンストップマンションリノベーション
築26年の中古住宅を、970万円かけてワンストップリノベーションした実例です。
今回のリノベーションでは、空間はフローリングのラフなテイストをベースに趣味の要素をプラスしたプランを計画しました。
特にこだわったキッチンには、モルタルの造作壁が印象的なMUJIのものを採用。
依頼主様の大好きなオーディオやホームシアターシステム、お二人の登山用品やアウトドアグッズの収納は玄関を広げることで、見せる収納になっています。
趣味やこだわりをたくさん詰めこんだ、自分たちの好きな暮らしに徹底した住まいが完成しました。
費用 | 970万円 |
築年数 | 26年 |
面積 | 95㎡ |
区分/間取り | RC造/3LDK |
物件探しからリノベーションまでFINDにお任せ
FINDは神奈川県川崎市に本社を構える、リノベーション、リフォーム、不動産売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで行うリノベーション会社です。
上記で紹介した以外のワンストップリノベーションの実例も公式サイトに多数掲載していますので、気になった方はこちらから覗いてみてくださいね。
また、FINDのリノベーションでは、プランナー、設計士、不動産のプロ、FPがチームになって理想の住まい造りのお手伝いを行わせていただきます。
まずはお気軽にお問い合わせください。
ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者