COLUMNコラム
- 2021.01.18
- 不動産
買うならどっち!? 戸建てVS分譲マンション
買うならどっち!? 戸建てVS分譲マンション
戸建てか、それともマンションか。
住宅を購入する際、多くの人が悩むところです。
家族構成やライフスタイルなども関わるため一概にどちらがよいとはいえませんが、それぞれの特徴を理解すれば、間違いのない選択をする手掛かりになります。
そこで、今回は戸建てとマンションの「キャラクター」の違いについて紹介します。
(この記事のポイント)
・比較的空間が広く多層階で自由な間取りを構築できる戸建。
・利便性やセキュリティが高く、メンテナンスの手間も少ないマンション。
・長いスパンの資産価値で選ぶなら戸建て。短いスパンの資産価値で選ぶならマンション。
広さと自由度の高さが戸建ての魅力。注文住宅で理想の家を手に入れる
広さと自由度の高さ。これが戸建て住宅を購入する最大のメリットです。
現在、全国で供給されている分譲マンションは60㎡ ~70㎡台の3LDKタイプが主流ですが、戸建て住宅の平均建物面積は約99㎡と、マンションの広さを上回ります。
特に戸建ての場合、注文住宅をオーダーすれば自由度はマックスに。
予算の範囲内であれば、間取りや設備、仕様などを自由に組み合わせることができます。
庭とのつながりを重視した平屋住宅、多目的に使えるロフトを備えた2階建て、太陽光に満たされる広いリビング、収納にこだわった使い勝手のよいキッチン、そしてプライバシーを大切にした寝室と子ども部屋…。
憧れの空間を自在にプランニングできるのが注文住宅の大きな魅力です。
このほか、戸建てには増改築ができる、上下階や隣室の騒音を気にしなくてよい、敷地内に駐車場を設置すれば無料で気軽に車を利用できる、といったメリットがあります。
利便性が高く、防犯対策も万全。家族にやさしい分譲マンション
では、分譲マンションはどうでしょう?こちらもメリットは豊富です。
最もよく言われているのは、利便性の高さです。
駅近物件を選べば、通勤通学はもちろん、どこに行くにも何かと便利です。
もちろん戸建てでも駅近は選択できますが、そもそもマンションのように多くの戸数が出ないので、利便性が向上するほど、途方もない高額になってしまいます。
そして、エントランスや廊下などの共用部分は管理会社が清掃をしてくれるので、いつも隅々までキレイです。
また、独身者に使い勝手がよいのは宅配ボックス。不在時に届いた荷物を本人に代わって受け取り保管してくれます。
最近は食品に対応したタイプも登場しており、ネットで地方の名産品などを取り寄せるのに便利です。
こちらも昨今のマンションであれば、最初から備わっているケースがほとんどです。
加えて、特に都市部では防犯性の高さを支持する方も多くみられます。
自宅の玄関のほか、エントランスやエレベーターホールなどで二重・三重のセキュリティが施されているマンションもあります。
管理員や警備員(警備システム)による24時間の管理体制も安心です。
こうしたセキュリティ費用はマンション全体の管理費で賄われるため、一戸当たりの負担が少なくなります。
このほか、戸建では望めない見事な眺望を楽しめる、火災や地震などに強い、といったメリットがあります。
抑えておきたいデメリット。それぞれの特徴を理解してリスクを回避
メリットばかりが目立つ戸建てとマンションですが、それぞれにデメリットも存在します。ここを抑えておかないと不公平というもの。まず、戸建からみていきましょう。
戸建てにおける最大のデメリットは、自己責任で建物を維持管理する必要があること。
長く住めば建物は少しずつ傷み、やがて修繕の時機を迎えます。その費用はすべて自己負担となるため、できる限り後まわしにしたいものですが、長期間放置すると修繕の規模が大きくなり費用が割高になることがあります。
定期的なメンテナンスが必要です
防犯面はマンションに比べるとぜい弱といえます。安全性を高めるには、ホームセキュリティーサービスを利用するといった方策が求められます。
一方、マンションでは「音」に注意深くなる必要があります。最近の新築マンションは防音に配慮しているのでトラブルは減っていますが、子どもたちが元気よく走りまわったときなどは上下フロアの隣人から苦情が出るケースもあります。
また、マンションでは管理費や修繕積立金を支払います。
駐車場を借りている場合は、その料金も見込んでおく必要があります。
支払いは毎月なので、年間にするとけっこうな額になることがあります。
将来はどっちがお得? 資産価値まで含めて検討する
最後にマネーについてふれておきましょう。
記事の冒頭で戸建てのほうがマンションよりも広いとしましたが、平均購入額も戸建てのほうが高めです。
とはいえ、利便性の高い首都圏の駅近マンションも価格は上昇傾向にあるので、どちらが高額とは決めかねるところがあります。
資産価値はどうでしょう。
日本で最も多い木造戸建てはおよそ30年で、建物の価値がなくなるといわれています(法定耐用年数※は20年~22年)。
それでも土地の価値は経年劣化することがないため、一定の資産価値を保ち続けることができます。
また、土地と建物の所有者が同じ場合がほとんどなので、建て替えや大規模リフォームに踏み切ることができるのも利点です。
一方、マンションは主に空間を購入しているため、各世帯が実際に所有する土地面積はわずかになり、建物の老朽化が進むと価値が大きく下落します。
ときおり近隣地域の再開発などによってマンション価格が高騰することがありますが、これはレアケースで、数十年にわたり居住すると資産価値は落ちていくのが普通です。
ただマンションに多い鉄筋コンクリート造の耐用年数は40年~50年といわれており(法定耐用年数は47年)、戸建に比べると劣化は緩やかに進みます。
外装などの共用部分は個人でのメンテナンスは全く不要なので、戸建に比べメンテナンスの手間も少なくて済みます。
短いスパンの売却で考えると、場所にもよりますが比較的利便性が高く、劣化も遅いマンションの方が良い条件で買い手がつきそうです。
数十年単位の長いスパンでの売却や、子どもや孫への相続まで考慮して物件を購入するのであれば、戸建てを選んだほうがリスクは低いといえるでしょう。
戸建てと分譲マンションのメリット・デメリットを紹介しましたが、それぞれのポイントはつかんでいただけたでしょうか?
実際には予算や家族構成、ライフスタイルまで含めて総合的に判断することが重要で、居住面積や利便性だけで決めてしまうと、あとでいろいろ不都合が出てくる可能性もあります。
ご家族の将来まで見据えて、後悔のない選択をしていきましょう。
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ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者